剱岳(グル山行&山小屋)
21日
信濃大町~扇沢
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信濃大町駅前の可愛いオブジェと朝ごはんをいただく |
信濃大町駅前から、06時15分発の路線バスで扇沢に向かいます。その間に行動着に着替えます。皆さん色々なやり方があると思いますが、私は行動着と、リラックス着の、2セットを乾かしたりしながら使い回しています。
扇沢~室堂
バス乗る時に、バリエーションルート組と合流しました。バリエーション組はロープや登攀器具を持ってきているので20 ㎏越えの大荷物です。ひええ。4つの乗り物を乗り換えて、扇沢着が09:00時ちょっと前でした。
室堂~劔御前乗越
数日前に、みくりが池で熊が目撃されていたそうです。しかし私は変な自信があります。熊は、犬、特に中型以上の猟犬のオシッコの臭いに敏感だそうで、里山に熊を来させないために、猟犬散歩作戦があるほどだそうです。もしそうなら、私の臭いを嫌って寄ってこないはずです。だって、毎日紀州犬&甲斐犬のオシッコ掃除してますもの。
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甲斐犬の牙(乳歯)をお守りに持っていきました |
剣山荘
剱澤のテン場を超えて剣山荘には13:00ごろつきました。同僚Kさんは、室堂に直行でくるバスで、なんと07:00時には室堂についていたそうで、先にチェックインされていました。良いバスだなー。今度使おう。
剣山荘 は想像したよりも小さな山荘でしたが、沢沿いの山荘なので、シャワーが使えます。13−17時使用可です。夕飯も豪華でしたし、次の日のお弁当も豪華でした。
劔御前小屋のような談話室があるわけではないので、食堂に漫画や雑誌が置いてあります。それを読んだり、外を散歩したりして午後の時間を潰しました。
これ、石英?水晶?こういう真っ白な岩の破片があちこちに転がっていました。
ただ、谷沿いの小屋なので、ネットはありません。auだとStarlinkがつかえる山岳ネットというサービスが提供されていました。わたしはDocomoなので使えません。うーん。こいうのあると、Dual SIMにしようかなーと考えちゃいますね。
夕飯後、 ワインをいただきながら、夕焼けが見れるかなーと期待したのですが、霧が濃くてあまり何も見えませんでした。明日に期待!
22日
出発
まだ外は暗いですが、皆さんもう準備されていて、玄関前は大賑わいでした。
一番&二番鎖場
この辺りは足慣らしです。周りは結構ガイド付き、ハーネス着用の方々もいます。他の方が雇ったガイドさんに、あ、前詰めすぎるとあぶないよーとか声かけてもらいました。はーい。
一服劔
この後、一回下って、前劔に登ります。前劔への登りはすごくザレています。登りにくいです。
3番鎖場
前劔大岩という、頂上付近の大きな岩の横を通っていきます。
4番鎖場
こちらは短いトラバースでした。
前劔~劔山頂
ここから先、岩場が険しくなるので、ヘッドライトの光だけでは手元足元が危ないなーと思っていました。なので明るくなるタイミングはちょうど良かったです。一方、この時間は横からの日光になるので、岩の凹凸の見え方が影で騙されがちです。注意しないといけません。
5番鎖場
何これメッチャ細い橋!が!谷にかかってる!
Kさん撮影 |
こういう谷にありがちな強風にもあおられます。そしてその後トラバースです、けっこう高度感あります。
私はこの橋が一番嫌でした。だって、安全対策何も取れないじゃないですか。岩なら三点支持とかあるけど。
6番鎖場
垂直に下がる感じです
7番鎖場 平蔵の頭
鉄の杭が打ってあります。これに手足をかけて登ります。が、日本人平均身長の女性にとっては、手足の長さに合わず、まばらだと感じるかもしれません。
8番鎖場 平蔵のコル
垂直に上がっていきます。
9番鎖場 蟹のタテバイ
50mの垂直壁を登ります。これも鉄杭が打ってありますがまばらで、あまり平均身長の女性向きにはつくられていないですね。どちらにせよ、岩をうまく使わないといけません。ただ、北アの岩は鋭角に崩れるので、掴みやすいです。(※南アの甲斐駒は、丸く削れて掴みにくかった記憶があります)
山頂まで
タテバイが終わると、ガレガレの道を登ります。早月尾根との分岐が見えてきました!あーなんか、ここ2年トライしようとしては、キャンセルになった、それがようやっと実現するので、感動もひとしお。と思わず口に出すと、いやいや、まだ山頂じゃないですよーw。とKさんにツッコまれました。その通りです。
この早月尾根分岐から山頂まで、たくさんの錆びたスチール缶?が敷石の間につまっていました。何だろう?
山頂~前劔
10番鎖場 蟹のヨコバイ
下山コースの最初の難所です。途中までは普通の下りトラバースなのですが、それが途中で切れます。そこが有名な、最初の一歩が見えずに、崖の空中に体を任せないといけない難所です。大体皆さん、これが一番怖いといいます。
こわい。やばい。 無理!!しかし、当たり前ですが、ここを通らずに帰ることはできません。
そんなビビりの私は、Kさんに泣きついて、先に行ってもらいました。
先行したKさん崖の向こうに消えていきますが、すぐに「あっでも、印たくさんついているので大丈夫そう」と報告してくれました。
おかげで渡れました。ありがとう!!
へっぴり腰だがな! |
Kさんが撮影してくれてました |
11番鎖場
短い下り垂直下りです。
12番鎖場 平蔵の頭
長い20メートルの登りの後、下りです。
劔のコースは、一部登りと下りのルートが分かれているのですが、なぜか、登りの人が降りて来たので、先に降りてもらいます。間違っちゃったみたい、だそうです。すみませんすみませんと、なんか恐縮してらしたので、おお!バリエーションルートw!と声かけたら笑ってくれた。よかった。
13番鎖場 前劔の門
前劔~剣山荘
Kさん撮影 |
さて、結構日も登って暑くなってきました。来るとき通った道ですが、ガレガレ!浮岩ばかりです。下山なので足の疲れもそろそろきています。また人間の体の構造上、登りほど筋肉もあったまらないので、うまく動かず足を取られそうになります。めっちゃツライ。どの13難所より、この前劔南側のガレの下りが嫌だと思いました。 膝にくるー。
剣山荘~劔御前乗越
10時15分ごろに剣山荘に帰ってきました。デポしていた荷物を引き受けて、カップラーメン(600円)をいただき、11時に出発しました。来た時はテン泊したバリエーション組と一緒に剱澤の方から剣山荘に来ましたが、帰る時は、劔御前乗越からのトラバース道を通りました。お花畑が豊かで、しかも雪渓近くを通過するので、目の肥やしになります。
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チングルマがあちこちにいて可愛い |
しかし、アタックザックから、全荷物運搬に切り替わっていますので、歩調は重くなりました。山頂アタックで体力を消費した後なので、行きより重く感じます。
劔御前乗越~室堂
劔御前小屋は二年前に二泊した思い出の小屋です。ちょっと見学してから、下りました。
ここからは、ザレた下りです。雷鳥沢のテントが見えて、だんだん大きくなります。金曜日ですので、結構多くの人たちがあがってきました。危険な所はあまりないのですが、最後の方は脚も疲れ、かなり飽きてきてました。雷鳥沢の小川マダー?
雷鳥沢には、13:30 ごろ着きました。予定より早めについたので、私は終バスより早めのバスを目指します。Kさんは雷鳥沢ヒュッテでもう一泊するとのことなので、ここで解散しました。
雷鳥沢から室堂までは、長い階段をひたすら荷物背負って登ります。今までと違って舗装された道なので比較的楽ですが、汗びっしょりになります。その汗と、体中に着いた汗の塩っけを流すために、室堂駅に一番近いみくりが池温泉に入ります。
みくりが池温泉
室堂発15:00のバスに滑り込み!で、乗り込みました。乗り込んでバスの中で、アプリで富山発の予約していた19時台特急を、18時台にと少し早めて予約を取り直しました。
そういえば、富山電鉄で面白いキャンパーグループを見かけましたよ。アルコールランプとか靴とか、ギア袋とかすべてザック外付けでブラーンブランしてた。
↓これに似てる?
あ、歩きにくくない?バランスとれなさそう...
Spagetti Monster Camper? |
富山電鉄は、町中に入るとすれ違いのためか、一駅ごとに長時間止まったりします。予約した特急時間に間に合うかしら、と、ドキドキしますわね。
それでも、結果、18:17の特急には乗れました!
富山駅は本当に暑くて、びっくりしました。今朝、劔山頂にいて、ダウンコートが欲しくなる環境にいたなんて、信じられん。標高差すごい。
最後に
3年越しのWishlistである、剱岳に登頂できて本当に良かったです。また、今年からなるべくグループ登山にする!に切り替えて、その良さを噛み締めております。もちろんソロにも良さがありますが、この二つは、別腹の良さがありますね 。
なお、いつも下山後は、足が筋肉痛になるのですが、今回は足は筋肉痛ではなく、大臀筋と、腕が筋肉痛です。鎖にしがみついたり、足場に踏ん張ったりしたせいかな。足が筋肉痛ではない、の理由は、剣山荘で荷物を預かってもらえたおかげで、頂上へは小さいザックしかもっていかなかったし、全荷物でもUltra Lightテントが軽量化に貢献していたからでしょう。
結局、テントは使わなかったけどね!
✳︎実は翌日から家族が武道合宿で、翌朝から犬の世話がワンオペになるからです