劔の予定→悪天により変更で劔御前&別山&奥大日岳を雪山デビュー



Day 0 10月6日(金)

この日の深夜バスに乗って、新宿から扇沢に乗るという予定だったのですが、仕事の昼休みに、明日宿泊予定の剣山荘から連絡が入った。

「昨日からの大雪で、危ないです。キャンセルしてください。」

いや、私もその話も知ってたので、まさか劔はもう行けないな、とあきらめてましたが、山荘に行くのもダメですか?と聞くと、「山荘までもダメです。ラッセルになっちゃう」とのこと。

次の日は剣御前小舎に予約していたので、急遽剣御前小舎さんに電話を入れて、連泊にしてもらいました。

さて、仕事を夕方までがっつりやって、夕飯を食べてから、新宿に向かいます。てっきりいつもの新宿南口のバスタかと思ったら、バスタ発じゃない!西口だ!

と大慌てで西口に走ります。荷物重い!!山靴は走るためのものではない!しかし走るぞ!

ここでした!
やっぱりキャンセルがあったのか、いくつか空席。そして、いつもよりも小さな席で、高速道路だというのに、揺れる。深夜バスでは普段は結構眠れる方なのですが、今回はあまり眠れなかったよ。

Day 1 10月7日(土)浄土山途中まで~一の越~雷鳥沢~劔御前小舎

5時半に扇沢につきます。寒い!! 6時半が電気バスの始発なので、それまでにトイレで暖かい服に着替えます。


電気バスで黒部ダムまで行きます。社内で黒部ダムの建設苦労話が流されます。この手の観光バス内アナウンスって、穂高の方にもあるけど、「この施設はこんだけ人権無視して作ったぞ」を、英語付きで宣伝するのってなんだかなあ、といつも思います。
また、この手の観光地である、写真を無料でとってあげる、けど無料なのはサムネイルサイズだよ!額付き写真をxxxx円で売るよ!っていうの、黒部湖にもありました。もうみんな分かってるからさ。大声でずっと叫ぶの、自然の声が聞こえなくなるから止めてほしいな。

はっ、文句ばっかりになってしまった!(反省)


黒部湖でおにぎりを一ついただき、英語ではない何かの言語を話していた若いグループの団体写真を撮ってあげました。

黒部湖の放水、Shorts動画にしてみた

黒部湖から、ロープウェイに乗り、大観峰まで行ってその先はまたバスです。
ちなみに私は扇沢~電鉄富山までの5日間有効パスをWeb早割予約をしていたので、全部で11,170円です。高山なので、あたりまですが高いです。

室堂

9:00くらいに到着しました。3連休で、室堂観光客と山登ラーがごった返している室堂に着くと、山岳警察の方々が叫んでいます「登山する方!アイゼンピッケル必要です!!」
まあそうですよね。だって、周り運動靴で、アイゼンソレナ二?のグループが、雪の雄山登る気満々なんだもん。
私は外に出て12本歯アイゼンを付けます。初めて使うので、家でちょっと練習してきたけど、つけ方が難しく、何度か横にずれてしまいました。

浄土山登山口

アイゼン慣らしの意味で、ちょっと登ってみます。雪は深く積もっていますが、天気はいいので少し汗ばんでしまいます。


樹氷が昨日の吹雪の猛烈さを表現していますね。エビのしっぽ!



室堂まで下りてきて、先ほど山岳警備隊の方が、「一の越までなら安全」と言ってたので、一の越まで登ってみます。
途中から、睡眠不足のせいかちょっと気持ち悪くなってきます。すこし高山病でてるかも。

途中にあった祠

一の越で、それでも雄山に登る人たちを見ながらおにぎりを食べますが、こういう乗越は風が強くてすべてが飛ぶし、体温がもってかれる! 
そそくさと一の越から降りて、雷鳥沢に廻ります。地獄谷がすごい硫黄の匂いです。
これは、みくりが池から、だったかな?



雷鳥沢キャンプ場の先の小川を超えて、左手に劔御前小舎への道があります。結構な急登です。やっぱりアイゼンは重いし、荷物も重いし、雪山って大変です。
途中から霧が出てきて、かなり異界な感じになります。しかし、おばけには会えませんでした。

やっと、小屋に着いたのは15:30くらいでした。


小屋はもう一方のソロの女性と一緒でした。6人部屋で、予約ではいっぱいだったようですがキャンセルが出た模様です。小屋では水は凍結して出ませんでした。また、ザックは部屋に持ち込めません。一泊二食付きで、12,500円です。

夕食前から劔御前を見ながらワインをいただき、夕食後、他のグループの方々や、同室のソロの女性と談話室で山話をします。皆さん私より山経験のある方々です。


夕食は豚肉~ 山でたんぱく質ありがたい。

全然知らない山好きの方々とお話しできるのも、山小屋泊の魅力です。

富山の夜景



Day 2 10月8日(日)劔御前山~別山~奥大日岳

朝起きたら、ガスが晴れていました。劔が見えるぞー!という声が山小屋中を駆け巡ります。

劔ドーン!

別山の向こうから上がってくる朝日の炎

エビの尻尾と劔


朝食

朝食後、このまま下山するという同室のソロの女性と、劔御前を登りに行きます。



左が雄山、右奥が薬師岳。
雄山と浄土山の間に見えるあ、あ れ は!! 槍ヶ岳!嬉しい!

そのまま別山の方にも行きました。ソロの女性は、そのまま大汝山から雄山に行って降りると言ってました。私は小屋に戻り、奥大日に向かいますので、ここでバイバイ。また、どこかの山で。



奥大日岳

9:15位から向かいました。結構下ってまたのぼります。雪に足を取られていつもより遅いです。
そして、アイゼンを一日中つけているの初めてで気づいたのですが、ゲートルに歯が引っかかったり、横にずれたり、歯が岩にぶつかってつんのめりそうになったりして、危ないです。
アイゼンでの歩行、課題ですね。

雷鳥に会いましたよ。



途中でガスが出てきて、劔隠れそうだったので、小休止していつものあんぱん写真を撮りました。来年はその山頂で食べるぞ!

奥大日に着いた頃は、完全にホワイトアウトでした。



小屋に帰ってきたのは大体14:30くらいでした。天候が崩れてきました。
また、御前を見ながらワインをいただきます。今日はソロの女性は私一人で、4人部屋を独り占めしています。

夕食


壁に貼ってあった、劔の地図。
蟹のヨコバイ、蟹のタテバイは、奥大日から見える東側ってことなのね。




※すごくくだらない話なのですが、小屋の神棚の天井に「雲」って書いて貼ってあって。
「天」ならわかるんですが、「雲」だと、この小屋の位置だと、下にも雲ありますけど…いいのかな? ホント下らない話ですみません。



Day 3 10月9日(月)

朝起きたら、ホワイトアウト!ひぇぇ。
この日は劔御前小舎から降りるだけなのですが、こういう乗越なので風がビュンビュン通り抜けていきます。
なので、大した降りではないのですが、みぞれが横殴りに吹いて痛い痛い痛い!!
手がかじかむと何もできなくなるので、昔使ったスキー手袋を、手袋の上から装着します。
こうすると防寒はよいのですが、ちょくちょくスマホでルート確認することができない。そして、踏み跡はみぞれで消えてしまっている。周りはホワイトアウト。これは道迷いが危ない…!

慎重に、踏み跡をたどりながら谷を下ります。谷が広いうちは、雪が落ちた後を踏み跡と見間違えたりしますので、気を付けてルートに乗っていきます。
やっと、下の方に行くと風は弱まるのですが、今度は登山道が川となっています!歩を進めると、ずぼっと沈んで、雪の下がジャンジャン流れる川です。なので、山靴の中がびしょぬれになります。それほど寒くなかったので良かったですが、これで寒かったら凍傷になります。

もう頭の中は、どこかで靴買えないかなーしか考えていません!!



びしょぬれで、室堂に9時ごろ到着しました。更衣室で雨具から、キープしていた乾いた服に着替えますが、シャツがもうないので、パーカーをそのまま羽織ります。露出狂のおっさんか私は。

靴下は乾いたものがあるのですが、靴がびしょびしょなので、使わないでおきます。
しかし、美女平の駅でやっとモンベルのお店をみつけて、キャンプサンダルを入手しました。ほっ 3,850円なり

その後の富山電鉄が可愛かったです。昭和の家の中のような家具と、円卓の座席です。
富山名産の展示もありました。都会の混雑した箱に人を詰め込むことを考えて作られた電車とは大違い。







富山駅について、電鉄駅改札すぐ横の、大きなバックを預けれるロッカーに荷物を預けて、駅ビルの無印で下着とシャツを買って、ようやっと人心地着きました。
悪天候で予定より早く山から下りてしまったので、予定していた 16:00 頃の特急から早めのに変更を試行したのですが、やはり 3 連休の最終日とのことで、どれもいっぱい。
いい機会なので、初めて来た富山駅付近を散策します。

富山

遅いお昼の富山名産のお寿司+ビールをいただいた後、路面電車は使わず、てくてくと、郷土資料館に行きました。ザックがないなら歩くよね。



郷土資料館では、富山城ゆかりの展示がありました。展望台から、山の方を見ますが、真っ白です。あそこから降りて来たんだなあ。


銭湯を探していたのですが、どこも閉まっています。唯一開いていそうなところはレジャー施設系で「タトゥーお断り」が全面に出ているところでした。貴方とはご縁がなさそうです。

総曲輪(そがわ)というシャッター通りの中、日蓮なんとか、というビラを配っている方々います。お店は、なぜか宝石店が多い。多くはシャッターです。
しかし、いくつか開いている新しめのお店があります。
カフェで「劔」というコーヒーの看板が出ていたので、入りました。「まめや」さんです。
富山ブラックというコーヒーをいただきながら、「劔」を焙煎してもらいます。


こんなこと言うとセクハラばばあと言われそうですが、富山の町中を行く女の子たちは、皆お人形さんのように可愛いですね。

予定通りに16:00過ぎのの特急に乗り、帰宅しましたが、東北新幹線で薬品漏れ事件があったみたいで、その影響でかなり遅れました。

まとめ

今回劔に登れなかったのは残念ですが、初めて2日以上山にいました。来年はぜひ登りたいので、体力作りに励みます。
また、初めての雪山になったのですが、アイゼンの歩行には課題が残りました。こちらも何とか克服したいです。

おまけ

今回忘れたもの:くし、体拭きウェットティッシュ

あと、下山が悪天候になるとわかっているのなら、多少気持ち悪くても、前日のシャツを乾燥室でちゃんと乾燥して、下山後使えるようにしておきましょうね。

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