初めての富士登山(ソロ)※弾丸じゃないもん

 
 
日本で二番目に高い山の北岳の登山経験はあったのですが、「人混み嫌い」が何よりも行動根拠に居座る私は、日本一の高山である富士山は、長いこと登りたい山候補には入っていませんでした。
しかし最近、割とみなさん既に登っていることを知り、また、御殿場コースならそんなに混まないんじゃないかな、という話を聞いたため、行きたいなと思っていました。
 
今年からルールが変わり、アプリを先にインストールして、教育ビデオを見て、テスト受けて、支払い、QRコードを見せて入場します 。このアプリ、地図上でトラッキング機能もあります。
 

 前日

土曜日の 夕食後、車で御殿場新五号目の駐車場に向かいました。途中、自衛隊駐屯地を抜けていきます。道路で私一人になり、霧も出たので怖かった。

御殿場口は唯一のマイカー規制がない登山口です。なので、車中泊->登山早朝開始、という普通の登山ができます。他の登山口は、マイカー規制があるので、例えマイカーで行っても、始発のバスまで待たないといけません。始発バスの6時台なんて、夏場登山では遅いと感じます。
駐車場は土曜夜というのに、半分以下の車の占有率でした。ついたらすぐ、キャンプ用のマットとシェラフをバックシートに広げて寝ました。そこそこ寝れましたが、深夜にいらっしゃった方々のヘッドライト光で何回か起きました。

 当日

 2時半に周りの音で一回起きましたが、意地で3時まで二度寝してました。富士山登山は今年からは朝3時から受付、14時締め切りなので、2時起きで活動する人はいるでしょうね。

私は3時に起き出して、活動着に着替えたり、朝バナナとおにぎりを食べて支度してました。

ここの公衆トイレの人間センサーの設定がFワードレベルで、数秒動きがないとすぐ消えてしまいます。コンタクトレンズを入れるのに難儀しました。

4時には受付を済ませて登山口から入りました。 

 登山口は普通の鳥居で、他の登山口が設置したような物々しいバリケードもありません。

とはいえ、御殿場口は一番コースタイムが長いです。だから一番人気がないのです。

大石小屋から、御殿場市街の夜景

 

富士山の上には星がたくさん(スマホでは撮れてますが、私には見えてません)

斜面を登っていると、日の出が見えました

遠くから見て知ってたのですが、ずっと登りです。普通の山は登ったり降ったりするのですが、富士山は、ずっと登りです。独立峰パワー!

朝日の赤富士


また、火山灰が麓まで散らばっているので、登ってもずるずる下がってしまいます。岩稜とはまた違う筋肉を使いますね。
 
御殿場口は、他の登山口よりも低いところにあるためか、五合目という名前の駐車場でしたが実際はそうではなく、六合目という看板が3回くらい出てきました。
五合目という名前を改めるか、六合目甲、六合目乙、とか区別しないと、わからないw
 
しばらく登っていくと、半蔵坊という山小屋がありました。トイレが300円とのことです。ここで、朝ごはんの残りのおにぎりをいただきました。
 
御殿場ルートでは、ここと、わらじ屋(七合目)だけが営業中でした。 山小屋が少ない話は聞いていたので、いつもより多めの水分を持ってきました。1ℓのナルゲンボトル+800mlのプラティパス+500mlのアルミボトルをショルダーホルダーにつけてます。2.4 ℓですね。
 
朝の9時くらいの御殿場ルートには、おそらく宿泊したツアー団体が多く上から降りてきてました。吉田口から登って、宿泊して、御殿場口の大砂走りからおりるというツアーが外国人に人気だそう(旦那曰く) 
 
富士山自体の感想としては、 近くで見ると赤さに驚きました。夏の富士山は遠方から見ると黒く見えるのですが、火山岩が真っ赤です。
 

 
8号目くらいから、岩陵っぽくなりました。ずるずる下に下がる火山灰より、こちらのほうがマシです。
 
火山灰層がミルクレープみたい
 
道の途中にあった詩歌

(登)り優先。を、知らない人多かった。
教育ビデオにもなかったなあ。
 
 
10:30頃に、山頂の鳥居をくぐることができました。 
 
火口で外国人と写真のシャッター交換してとりました
 
 火口は赤かったり、黄色い層があったりで、魅力的でしたよ。そしてデカい!
 

雲が上がってきています。まるで龍が覗き込んでいるみたい

火口に映る雲の影

剣ヶ峰と富士山気象台

写真を撮りたい人の列。  

 

お鉢めぐったら、北岳とか見えるのかなー

 
富士山山頂の売店で、カップうどんをいただきました。800円なり 

今回は、巴もどきと愛洲もどきを連れてきています。

神社がありましたが、開いてませんでした。
郵便局も営業してませんでした。
  

剣ヶ峰の写真の列には並びました

剣ヶ峰前の勾配が、ザレザレでステッキ持ってても危なっかしっい。ここは鎖でも何でもいいから、両サイドに補助器具つけたほうがいいと思うなあ。予算あるんだろーし。
  

 下山

実は、山頂では、ずっと頭が痛く、少し高山病にかかっている感じでした。また、下から雲が黙々と上がってきていたので、早々に撤退したほうが吉かな、と考え、お鉢周りはパスして、正午には下山することにしました。 
 
こんな火山灰の地にも、ぽつぽつと植物が見えます。なんていう植物だろう?? 
北アや南アでみられる色とりどりのものとは違いますが、力強いなあと思いました。 
  



案の定、大砂走りでは、真っ白に霧に包まれました
先行する人の黒い人影だけが、ぼんやり左右に揺れています。幻想的。
山での一人きりなって静かな時に聞こえる、キーンという耳鳴り?が素敵。 

 
大砂走りは下山道ですが、登りの人が何組か来て、お声かけさせていただきました。

公式 アプリでは下山と登山道の色分けなく表示されているので、こっち迷い込んじゃうんですね。

砂でずるずるして、登りで使ったらとても登りにくいです。下りはずるずる下がりながらなので 、楽です。
 
あと、ザクザク走るから、落とし物もしやすいようで、スマホ拾ったグループと鉢合わせしましたよ。(持ち主は無事に見つかったそうです)

謎い英語


15:30には駐車場に着きました。公衆トイレで、着替えました。「マウントフジトレイルステーション」という施設があるのですが、観光案内のみでシャワーの提供はないです。ランステみたいなものかと思ったのですが、残念。
 

おわりに 

表題についてですが、数年前まであった「弾丸登山」は今年は名目上はできない仕組みになっています。 
「弾丸登山」は関東圏などから車で乗り付けて、ご来光の時間から逆算した夜中の時間から登り始める行為です。
運転者の仮眠時間をとられなかったり、それやられると入山料の徴収ができない問題がありましたが、今年から3時〜14時に日帰り者の入山制限を設けることで、名目上はできないようになっています。
一番人気の吉田口ではバリケードを組んだり、御殿場口以外の登山口ではマイカー規制をして、今年からかなり防いでいると聞いています。

まあやる人は、御殿場口から入るんでしょうが。夜このコースを延々登るの、私は嫌だなあ。

ナイトハイクの何が悪いんだろ? 他の山域では普通にいるよ?と一瞬思いましたが、
富士山の場合は:

- 登山経験がない初心者が入ってきてしまいがち
- 救急車両が入れる場所である

という特殊事情があるので、救助要請されたら行かなければならないんでしょうね。救急隊員が気の毒。だったら救助されるような状況で行くなということなのでしょう。

 今年から始まった新体制、うまく改善しつつ続くことを願ってます。



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