奥穂高 岳沢~重太郎新道コース ソロ

 



2018年に槍に登ったころから、奥穂高は絶対登ろうと考えていました。
去年の夏、一度トライしましたが、前週の雪崩であえなく涸沢逗留。
やっと今年、実現しました。
二回、横尾を通ったので、今度は岳沢ルートで行きます。

以前から「岳沢から重太郎新道は結構つらいよー」と話には聞いていたし、前回、甲斐駒の黒戸尾根でバテているので、今回はひと月ちょっと前からボルダリングやら、それに伴う筋トレやらで準備していました。

まあそれでもつらかったw

高速バス(10/14 22:25)


毎度おなじみ、アルピコ交通の深夜バスで上高地まで行きます。
去年涸沢に行った時は、ずいぶんと揺れて眠れなかったのですが、
今回はぐっすり眠れました。真ん中の席のほうが揺れないのかな?
真ん中の席はしかし、カーテンがありません。
そして、飛行機と違って毛布もないので、キャンプ用のコンパクトな保温シートを持っていくと良いでしょう。こういうの。

上高地~岳沢小屋(6:00~8:00)

5時半ごろに上高地に到着。流石紅葉シーズン只中ですごい人混み。
快眠のためにゆるいタイツを履いていたので、ここの公衆トイレで登山用のサポートタイツに着替えます。
ターミナル前~河童橋までは人の声がわいわいしていましたが、

河童橋を渡ると、美しい自然音だけになります。

コース入り口付近は沼地です。


天然クーラー。冷えるのかな?


岳沢から望む…上高地からお向かいの霞沢岳かな?


上には目的の山

岳沢小屋


朝ごはんのおにぎりを2つ食べて、トイレを借ります。お水も100円で好きなだけもらえるので、飲んで空になった330㎖マイボトルにつぎ足します。ここでヘルメットを装着します。

ここで気づいたことがあります。周りの人たちの装備が、結構軽い。
バックパネルのついていないタイプの小さめザックの人が多いです。
岳沢コースだと、この小屋の後は穂高岳山荘まで何もないです。
水とか、食料とか、山荘泊でも、ほら着替えとか必要じゃない?

この疑問は、あとから覆りました。
このコースは、体鍛えて荷物減らしたもん勝ちだ…

重太郎新道~紀美子平 (8:30~11:30)

岳沢小屋の横を、沢を横切ってキャンプ地を通り、いよいよ前穂高へ向かいます。
ここからは「重太郎新道」という名前がついています。
話には聞いていましたが、すごいジグザグの急登です。
最初に出てきた長~いハシゴでは、手を自由に使いたいので、トレッキングポールはザックにくくりつけてしまいます。

その後も岩場と鎖の連続です。崖の内側ならいいんだけど、もろに崖に面しているのは、本当に嫌。ひゅっとなるよね…

笑ったのが、鎖が狭い岩の間から下がっていて、体は通るが、ザックが通らん!!というところ。ここでは仕方がないので、無理やりザックを上にあげて通ります。
ここで前述の、小さめザックが効いてきます。

要するに、水や食料なしで、高度差1,000m上がって降りるスピードと体力と、着替えなくても2日くらいOKな気力が必要なんだこのコース。

※ちなみに、私は1000㎖ のナルゲンボトルと、330㎖の缶ボトルを持って歩きます。今回は岳沢小屋~穂高岳山荘はこれでは足りないと感じました。


それでも、天気が良く、また風もなかったので、登りやすく景色も素晴らしい。


カモシカの立場で皆さん一休み。


その後も続くよ岩場と鎖

雷鳥広場のあとの長い鎖を登ると…

岩の間から紀美子平に到着します。


前穂高岳(12:00)

紀美子平で荷物をデポして、小さめのアタックザックに貴重品とお昼ご飯と水を持って
前穂高岳に登ります。
これがまた、ザレザレの岩の間を、ほぼボルダリングで登っていきます。
しかし、荷物は軽いので、先ほどまでよりは楽。

…と考えたが、すぐに「これと同じこと、あとで奥穂高でザック背負ってやるのかー」とゲンナリします。

頂上ではアンパンのお昼をいただきます。高いところに登ったらあんパン。

なんかヨレヨレになっているけど、とりあえずギリ、
前穂高上で槍ヶ岳とツーショット取れました。

ところでこの時、山頂から奥穂方面に山荘が見えて、
「あれが穂高岳山荘?近すぎない?」と思ったのですが、
見えるわけもなく、あれも幻影だったのかな

前穂高~奥穂高岳(13:00-15:00)

吊り尾根、という言葉から尾根の上を歩くのかと思っていましたが、実際は尾根の横をトラバースします。


ここで私は完全に一人になりました。
地形のせいで音の響きかたが面白い。
たぶん前穂高頂上にいる人の声が、たまにすぐそばから聞こえます。
こういうところから山の怪談って作られるんだろうなあ。



吊り尾根の最初のあたりで、岩にかかれた白い〇印を目印に進んでいくのですが、一度迷いました。
トラバース道がどんどん狭くなり、崖の角で消えます。
崖の向こう側を覗くと、向こう側に〇があります。
ここを曲がるのやだなー、と思っていると、角の岩の奥から人の会話?が聞こえました。

不思議だなー。ここに湧き水あるのかなー?と思いつつ、エイッと崖の角をトラバースします。(これザック背負ってると結構きつい)

曲がった後、ちょっと進んで気付きました。
あれ?さっき見えた〇印がない…?

10mくらい進んで、やばいと感じてきた道を戻りました。
また、エイッと崖の角をトラバース。風が強くなくてよかった…

すると、上からザック背負った女性が降りてきました。「こんにちわ!」
女性「あれ、どこからいらしたんです?」
「前穂から奥穂に行こうとしています」
女性「え!そっちじゃないですよ。ここ、今私が来たところ、登ってきてください!」
私は途中で頭上についていた〇を見落としていたみたいです。

「そうですよね!!いま、間違ったこと気付いて戻ってきたところです」

私は危うく迷うところでした。
    
「最低コル」と岩に書いてあります。ということはここが最低で、後は登りかな。


吊尾根~南陵ノ頭は、完全にひとりになり、引き続き10㎏背負ってボルダリングで、私は少し進んで心拍数があがり、立ち止まって、また進んで心拍数があがる、を繰り返していました。
いかん。少し頭痛がする。空気が薄い。

でも、甲斐駒や北岳の岩と違って、ここの岩は三角で割れる傾向があるっぽく、掴みやすい形をしていますね。

一方、景色はずっと最高。

上高地や大正池まで見える


涸沢を崖上から見る。ひょええ。高い!

南陵ノ頭のあたりでは、ガスってました。


奥穂高~穂高岳山荘(15:00~16:00)


最後の鎖場を抜けたら、ついたー!念願の奥穂高岳山頂です。


ガスっているけど、雲海がキレイ。
そして、ジャンダルムに人がいるのが見えます。頭おかしい(※誉め言葉です)

この後、山荘まではザレた斜面を降りていきます。
山荘の受付門限は17時ですので、まだ余裕はあります。なのでゆっくり降りていきます。
しかし、山荘直前でまたハシゴ!!鎖!!!
「え~~~また鎖~??」
つい声に出して文句言ってしまいます。

山荘泊


受付後、汗だくの服から着替えて、持ってきたワインで乾杯。


岐阜側に沈む日没を見ます




部屋は4畳半くらいの和室にロフトがついていて、5人寝れるように作ってありました。
私含め女性ソロばかりで皆静か。私はロフトでした。
(ほかの方が寝てらしたので、写真は撮ってません)


夕食後も抜け出して、眼下の涸沢を見に行きます。

星空


岐阜方面


起床~朝日(5:00~6:00)

コロナ以降の山荘には珍しく、宿は布団を用意してくれましたし、暖かかったのですが、前日のバス以上の睡眠はとれず、数時間うとうとしたくらいでした。
それでも、3:30頃には目が覚めて、うだうだスマホ眺めたりしていましたが、4:30に行動開始。着替えたり洗面したり、荷物を片付けて、5:45には外に荷物と一緒に出て朝日を待ちます。

涸沢岳や奥穂高に、暗いうちから朝日を目当てに登る人もいます。

眼下の涸沢キャンプ群。屏風の頭や北尾根の中腹にもヘッドライトの光が見えました。
みんな・・・暗いところで崖登り、頭おかしい(※誉め言葉)



いよいよ日の出です。

雲の間から出てきました!



朝日~涸沢(6:00~8:00)


日の出を見た後すぐ下り始めました。
ザイテングラード、下りでも筋肉痛の足にはそこそこつらいですよ。
ゆっくり降りている中、ハプニング。ここで登山靴の靴裏が剥がれてしまいました

えー。中途半端にくっついているから、引っかかって歩きにくい。
途方に暮れていると、通りがかりの登山家の方が助けてくれました。
ありがとうございます!ありがとうございます!!

涸沢を発った人たちがザイテングラードに向かうのが見えます。

堂々とした石。ここ舞台にした演劇やったら面白そう。


涸沢ヒュッテのベランダで、穂高岳山荘でいただいた朝ごはんのお弁当を食べます。



有名な涸沢の紅葉です。まだ黄色がメイン。





涸沢~横尾(8:30~10:30)

本当は、パノラマルートから帰ろうとしていたのですが、靴が壊れてしまったので、安全に帰宅することを優先にして、平地がつづく横尾経由で帰ることにしました。

代りと言ってはナンですが、涸沢の紅葉を楽しめました。


横尾尾根

本谷橋、新しい橋ができていた



屏風の頭

横尾…3回目だ。


応急処置をしてもらった靴は、やはりそのままではもたず、私が持っていたキャンプ用の細引きで補修しました。


横尾~上高地バスターミナル(~13:00 


毎回思うんですけど、横尾から平坦な上高地バスターミナルへの道が、ほんとに長い… 平坦だから余計にそう感じるのかもです。

飽きるので、昨日いた所を下界から眺める





だんだん文明が近づいてきます。徳沢園のグランピング。球体のテントに泊まれる模様。
アイスクリームをいつか食べたいのですが、混んでいるので今回もスルー。


河童橋。昨日ここから入山したんだっけ。


13:00ごろにはバスターミナルについていたのですが、紅葉の時期のため観光客がいっぱい。
直後の13:30と、14:05のバスはすでに満席で、14:40分までバスターミナルで待つことになりました。

チケットを買い、待っている間に、
  •  バスターミナルの観光案内所の着替え室を借りて(100円)
    汗拭きシートで汗を拭いて綺麗な服に着替えます
  • レストランは満席で並んでいるのでパス
  • 土産所でビールとおやきを買って昼ごはん
  • JRえきねっとで、松本駅着の時間あたりの特急席を予約
新宿には20:00ごろ着きました。下山から10時間経っている…w

と、何とか重太郎新道の実績クリア!できました。今年は黒戸尾根(頂上未達だけど)もできたので、そこそこ実りの大きな年になりました。

次は、どうしよう。来年シーズンになったら、甲斐駒のリベンジは行く、
は確実なんですが、北アだったら、北穂高岳がまだなので登りたい。
燕とか常念方面も、いいな。立山はまだ遠い感じかな。
あっ、槍ヶ岳を新穂高温泉側からも登りたいです。
次から次へと登りたい山がいっぱいなのは、幸せなことですね。




あと、軽量化だね。私のボディの…。

【追記】
後日談


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