天狗岳の頂上には、おでん屋があった!(という夢を吹雪のテントの中で見た)

同僚Iさんから頂いた写真

今までソロで、あちこちの山を登っていましたが、これからは、なるべくグル登山に倒したい計画の今年第2弾、八ヶ岳の天狗岳+黒百合ヒュッテで、職場の方々と冬キャンプに行ってきました。

※今回のブログで使う写真は、私のスマホが死んでいたため、動画以外は、同行者から頂いたものです。Sさん、Iさん、ありがとうございます!!!

0日目

都内某所で会社の同僚の方々と待ち合わせします。今回は同僚の方の車を出してもらいました。中央道をワイワイ話しながらドライブします。
普段は登山口までのドライブは、ソロで自分の車を運転しながら山の怪談聞いているから、凄く新鮮です。

八ヶ岳インターで、ちょっと休憩。


1日目

渋の湯から出発して、登りが続きます。テント泊なので、17㎏という、いつもより重い荷物で上がっていきます。雪が靴に入らないようにゲーターを履きます。私が用意したのはこんなの。





樹林のなかを歩いていきます。ところどころに傾斜のきついところはありますが、岩や枝ではなく雪なので、少し滑ります。リードを努めてくださった同僚のIさんに、チェーンスパイクをお借りしました。ありがたや。12本アイゼンはザックの奥底にもってきておりますが、チェーンスパイクという考えはなかった。次回から両方持ってきます。m(_ _"m)

黒百合ヒュッテ

意外に早く到着しましたので、とっととテント設営に入ります。私は一人用テントは持っているのですが、夏に北穂に登った時のテントは、あまりにペラペラで不安だったので、モンベルのステラリッジ一人用を用意しました。
荷物をてけとーに放り込んで、10:30頃から天狗岳に向かいます。樹林帯を通っていきますが、特に長い急登もありません。ザックが軽いので、ヒュッテまでの道よりは楽。しかし稜線に出ると、強風が来ます。うばばばばばばばばば。顔に当たる冷気がツライので、グラサンからゴーグルに替えました。

短い岩場をいくつか超えると、天狗岳です。頂上なので、通例どおりアンパンを食べます。


東天狗からはすぐ近くに西天狗が見えます。まあるい、特に岩がなさそうな山ですので、カジュアルに登りました。が、ちょっと雪が深すぎて登りにくい。足が取られますねー。


西天狗から下山しますが、東天狗にわざわざ登り返さなくても通れるトラバース道があります。これはちょっと雪が深いので怖い。何が怖いって、左側が谷。滑ったらどこまでも落ちてきそうです。



黒百合ヒュッテのテント場

15時半ごろに着きました。ここまでは天候にも恵まれていましたが、ちらちらと雪が降ってきています。

大慌てでテント内を片付けて、テント内物干しに手袋やゲーターを干します。まあ、こんなに気温低けりゃ乾かないだろうけどね。むしろ、モノが無くならないように整理整頓のためです。

黒百合ヒュッテで、カップワインをいただいた後、夕食ですが、外は大吹雪です。良くないのですが、テント内でアルコールランプを使ってアルファ米のご飯を作り、余ったお湯を湯せんで、鯖の水煮の缶詰を温めます。外は轟々と吹雪が舞っています。恐ろしいですが、お湯を温めるとテント内は少し温まります。
同僚Sさんから頂いた写真
今回テン泊者は、水の利用はできず、雪を溶かして使ってね、ということでした。しかし粉雪なのでケトル内ぱんぱんに雪を入れて温めても、ちょっとのお湯にしかならない。つらい。

行動用パンツから、ダウンパンツに着替えます。
普段、ランニング後の、老犬ウォーキングで、汗冷え防止で使っているダウンパンツを活用します。


今回買ったダウンシューズ内には極暖ホッカイロを仕込みます。



着替えをザックに入れて持ってきていましたが、シャツは寒くて着替える気にはなりません。
だって外、‐15℃だよ?

モンベルのオールシーズン(No.3)の寝袋しか持っていないため、今回シェラフカバーを買いました。なので、シェラフ内は暖かったのです。

が、2017年から使っている、空気を入れて使うタイプのスリーピングマットがヘタレていて、寝ているうちに空気が抜けてきます。地面は雪ですので、めっちゃ冷えます。お尻が寒い。寒くて何度か目覚めます。 表題の夢を見たときは、わっ!と声を上げて起きました。エア式マットの寿命ですね。そろそろ、断熱マットを買おうと思いました。

2日目

黒百合ヒュッテ

朝3時半に起きると、テント内すべてが凍っていました。

は?

  • シェラフカバーに霜が貼り付いています。(自分の息)
  • テントの内壁に霜が貼り付いています。(自分の息)
  • コンタクトレンズが凍り付いています!!(自然外温度)
  • ライターのフリントロック部が凍結しています!!(自然外温度)

バリバリと氷を割ってシェラフから出て、4時半くらいに、黒百合ヒュッテでトイレを済まします。今回ヒュッテからの水の供給は無いので、自前で用意した雪を溶かしたお湯で洗面をしないといけません。
普段山では、顔面化粧水パックをジップロックに入れて持ち込んで、顔を化粧水でふき取る作戦の私ですが、そのパックが、ジップロック内で凍結しています!オーノー。 
朝ごはんのアルコールバーナーで作ったご飯の横において、やっとコンタクトレンズを溶かしましたよ。次回からは肌身離さずにして凍結防止して寝ますわ。

丸山へ

テントを片付けて、すべての荷物を背負って7:30ごろから、高見石山に向けて出発します。地図を見るとトラバースがほとんどの高低差なので、17㎏マイナス食料ならいけるかな、という感じです。
実際、天候にも恵まれ、とても楽ちんな周遊でしたし、景色が素晴らしかったです。 特に、太陽に照らされるダイヤモンドダストが谷の深淵に氷柱を作って舞う姿は、ああ、昔の人はこれを見て、妖怪だと思ったんだなあ、と、しみじみと感じ入りました。


同僚Iさんから頂いた写真

丸山から望む、昨日上った天狗岳と西天狗岳。

同僚Iさんから頂いた写真


丸山を過ぎると、開けた樹氷の集会所がありました。都会よりも多くの、話しかけたいカタチが静かに、おらはりましたわ。

高見石小屋

トラバースといえど、ほぼ全て下りの行程の先に、高見石小屋がありました。ランプが下がった暖かいカフェで、コーヒーと揚げパンをいただきます。私はチーズと抹茶の揚げパンと、コーヒーをいただきました。
同僚Sさんから頂いた写真



同僚Sさんから頂いた写真

同僚Sさんから頂いた写真


この後は、沢筋の樹氷の道を下って渋の湯まで歩きます。特に難しいところはありませんが、疲労と重い荷物で、私はゴール近くで転倒しました。前傾で倒れたにもかかわらず、着地でザックが下だったので、前回やらかした甲斐駒と同じく、くるっと回ったにゃな。

…気を付けます。



まとめ:

「冬登山と壁登りは、守る家族がいるのでやらない」と言い続けていたのですが、以外とカジュアルにトライできるコースを紹介いただき、有難い限りです。
メリーランド@2010頃は、数か月氷点以上にならなかったので、氷点下生活だいたい知ってる、という気がしていたのですが、いやいやどっこい。高山テント泊では、自然環境に暴露される。全然違うワナ、と感じ入りました。

今回の経験を経て、西穂高や、残雪期の涸沢も行く勇気が出ました。

やるかどうかは分かりませんがw



番外:西天狗で、誰もいない谷に向けて歌っていたSongs




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