北穂高(ソロキャン)



 
 2018年に槍ヶ岳に行った後、すぐに北穂高は行きたかった。初心者だったので次の年にしたが、次の年は骨折してお休み。その後コロナで小屋閉鎖してたっけね。2021年は涸沢から登ろうとしたが、前日に雪崩が起きて涸沢逗留。2022年は重太郎新道から前穂~奥穂に行った。

今年は7月の三連休全部使って二泊三日したかったのですが、深夜バスを取り損ねて一泊二日になりました。さらに、北穂高山荘に予約電話かけるタイミングを一時間間違えて、予約が取れなかった。

仕方がないので涸沢キャンプにして、2日目のアタックに変更したのですが、こっちにしてよかった…! 大荷物背負って北穂高へのコース登頂は無理でしたわ。

0日目

新宿バスタ発22:25の夜行バスに乗ります。揺れるバスでちゃんと寝れるかどうか重要です。私はパッションフラワーのハーブティをいただくと、だいたい寝れるので、そのお茶を用意します。
涸沢に着いたら飲む予定のワインを小さいフラスコに移します。残ったワインと一緒に夕食を食べてたら、酔っぱらってしまい、慌てて家を出たため、出がけにコンタクトレンズと帽子を忘れた・・! 家呑み、ほんと良いことないよね。
   帰宅した旦那に最寄り駅で発見されたw


1日目

上高地~横尾

睡眠は大成功して、5時15分にターミナルに着く。ものすごく混んでいる。トイレも混んでいる。睡眠用の楽なタイツから、CW-Xの登山タイツに替えてすぐ女子トイレから出ました。人込み嫌いな私は一秒たりともいたくない。外で日焼け止めを塗ったり、ゲートルつけたりしてました。
外も混んでいて、ここで朝食取ろうとしましたが、人混みゲンナリ、食欲皆無のためスルーしました。
明神エナジーゼリーをいただき、水には持続系スポドリ粉を入れます。



昨日熊が出たらしい…!
昨日かーい!

徳澤園で、帽子を購入しました。North Faceの軽量だけど、めっちゃ高いやつしかない…
まあこれからも使えそうだからいいか。

横尾~涸沢キャンプ場

曇り空がだんだん晴れていきます。


横尾以降の登山道は連休のためめっちゃ混んでいました。とにかくザックが重い。いつもよりテント分重いからね。
私のテントは、ソロとはいえ山岳に特化したものではないので重い。特に左脚の付け根がフラフラしているのが分かる。
屏風岩
本谷大橋でひと休憩をしたら、急登が始まる。
屏風谷ガレ、一番大きな青ガレ、そしてSガレを超えると、雪渓が出てきました。

こんなフラフラの時に足元危ないとまたこけるだろうな、と思い、軽アイゼン装着しました。

涸沢まではまあまあつらいけど、命の危険があるところはほぼないので、景色を楽しみながら上がっていきます。樹林帯からも涸沢が見えますよ。

涸沢でだらだら
11時ごろ到着しました。テント予約は14:30~なので、それまでに設営して後で受付をします。

女性ソロなので、可能ならカップルの近くに設営します。年が近いとなおいい。私がキモいおばさんにはなりたくないw

良い感じの場所を見つけて雑に設営したら、やっと休みだ!と、涸沢ヒュッテのテラスで、おでん(800 yen )とビール(1000 yen)をいただきます。水とトイレはキャンプ者には無料で使えます。
周りを見ると、山岳用の軽量テント沢山あります。勉強になります。トレッキングポール使うタイプ欲しいなあ、と思いますが、なかなかソロ用で二本使うタイプが見当たらなくて、ずっと普通の安テントをつかってるんだよね。

テントをちょっと直したら、中で少し居眠りをします。が、爆音で目が覚めます。
救助隊のヘリが低空で飛んでました。前穂のあたりと、北穂のあたりを旋回しています。
誰か落ちたのかな…(後日談:落ちていました。ご冥福をお祈りいたします。)
起きてちょうどいい時間帯なので、テントの登録を済ませます。2000 yen なり
その時に、となりのテントの奥様が、Youtuberがいる!と興奮して帰ってきました。
なんでも涸沢ヒュッテにYoutuberのタッカーさんという方がいらっしゃるそう。


んー。私オバケ系のYoutuberばっかり見ているから、名前ではピンとこないけど、もしかしたら聞いたことあるかも。行く前に山域でサーチして流してみたりするときに見たかも。
受付を済ませて、ちょうどいい感じの岩を見つけて、柔軟をします。他の人の声が聞こえてきます。なんとか山岳テストでは、テントの設営10分以内、という実技テストがあるとかななんとか。


テントに帰ってくると、私と隣のカップルさんと、給水ポンプのちいさい隙間に、男性ソロさんの方がテント設営していました。まあ、今日は3連休で混んでいるからしょうがない。正直ちょっと私もオカンムリになり、テントの入り口を逆側に変えました。テントが側面どちらからも出入りできるタイプでよかった。

夕食にはカップラーメンとワインをいただき、19:00には就寝しました。

2日目

涸沢~北穂高


何度かおじさんのいびきや、他の方の出入りで目が覚めましたがおおむね熟睡して、2時くらいには目が覚めました。3時までうだうだして、3時半出発です。まだ外は暗いです。

最初のうちはトレッキングポールを使っていましたが、最初の鎖場はそのまま片手に持って通過して、次のクロユリスラブでアタックザックにしまいます。

途中でドローンを飛ばしている方がいましたよ。メットに長野県何とか、と見えたので、捜索関係かな?

有名な南陵取り付きの長い鎖とハシゴのあたりで、ようやく朝日が出てきました。

途中の斜め岩のところで、左足を滑らせて危うくコースアウトするところでしたが、左手で岩をつかんでセーフ! その後少し呼吸がツラくなり、左の肋骨が痛んだので心配しつつもゆっくり上がります。

岩場に◎印や↑が書いていて、岩稜でもどっちに行けばいいかは分かりやすいのですが、いくつか選択肢があったりすると、どちらに行ったら良いか分からない。あと、グラサンを持ってこなかったのが失敗だった。朝日に照らされて道が見えないことがある。

クロユリスラブも、長鎖場も、朝日の時間は見誤ってしまっていたのですが、帰りに見たら、右寄りにちょうどいい足場があったりしました。

不思議なことがありました。3000メートル表示のあたりで、北穂高小屋が見えるのですが、上を見上げた時に岩稜の間に吊り橋が見えて、そこを色とりどりのメットをかぶった方が沢山歩いていました。それを後から来たカップルの方と、指さして「あーあれ結構揺れますね」と言いました。

しかし頂上まで行っても、そんな吊り橋は無かった…不思議。なんだったんだろう。

北穂高~涸沢

左足が特にフラフラしながら、ようやっと頂上に到着!

小屋の方で、バッジと手ぬぐい、そして水を買います。

ここのコーヒーが美味しいと有名なのですが、これから用意するっぽく、テラスの方にバケツリレーをしていたので、ここで待つより、安全に下山するタスクを片付けたくなり、割とすぐに下山しました。

下山時はさすがに疲れていてフラフラしています。特に左脚が弱いなあ、と今回感じました。意識してあげていきます。下山中、あちこちの稜線から岩が落石する音が聞こえます。怖い…!

クロユリスラブの後で、「最初の小さい鎖場すぎたら、トレッキングポールを出そう」と考えていたのですが、「最初の小さい鎖場」なんてものは無く、涸沢小屋迄ついてしまいました。

あれ?

不思議。いや、絶対あったと思うんだけど…

涸沢~横尾

涸沢には9時くらいに帰ってきました。

予約している上高地発のバスが17:30 なので、テントを片付けて、涸沢ヒュッテでゆっくりします。コーヒーをいただきながら、メモとりをしていたら、私くらいの年齢のお母さんと、10代くらいの娘がめっちゃ喧嘩しています。娘は無理に連れてこられた模様。あれあれ。

テントを片付けて、11:00くらいに出発します。疲れているので転ばないよう、ゆっくりおりました。雪渓でも軽アイゼンを着けますよ。

横尾~上高地

暑くなってきたので、帽子の下に北穂高で購入した手ぬぐいで日よけに使っていたのですが、それが風にあおられて、本谷橋で帽子飛ばされた!梓川の急流に飲まれていきました!! えええええ!昨日徳澤園で買ったばかりなのに! 仕方がないので以降は手ぬぐいだけで降りていきます。がっくし。

いつも素通りしてしまうのですが、今回は徳澤でソフトクリームをいただきました。横でおじさんが「劔がどうした、常念がどうした」と話していました。
声でかいね。耳が遠くなるとそうなるのかな。じゃ私もそのうち、そうなるね… 

明神で、対岸に渡って遊歩道から帰ります。今日の帰り道はゆっくりがテーマですw。左岸は小梨平キャンプ場など、店が並ぶにぎやかな道ですが、右岸は静かな遊歩道です。そして美しい。いつも明神~バスターミナルは、急いでしまうのですが、まあたまにはいいと思います。

河童橋までつくと、完全に町。そしてびっくりした。バスターミナルから続くバスの列!!

三連休なめてたわ。バス予約とってよかった

上高地~帰宅

上高地に着いたら着替えです。前回使った、150円の着替えサービス受付は15:30までなので、トイレで着替えます。

バスに乗ると、道路状況が悪いとアナウンスで、新島々の予定の電車に接続できなさそうとのこと。新島々まで松本からの特急が分からなそう。

しかし、新島々には時間通りにぎりぎりつきましたので、松本発新宿行を検索すると、売り切れていました。立ち乗車かあ。あとは、甲府廻りで乗り継いで帰る方法だけど、そっちもつらいな。

松本駅に着いて、夕飯を買おうとしますが、食べ物も全て売り切れていました。プラットホームでチューハイとお菓子を食べます。とほほ。三連休なめてた

立って2時間半ツラかったですが、網棚だけは使わせてもらいました。

まとめ

やっと念願の北穂高に登れたので、これで一旦、穂高連峰から離れて他の山域を物色することにします。
あれ、西穂は?とも考えますが、そのうち、かなあ。
岩登りがあまり好きではないので、独標より先に行く気があまりしないのです。北穂が限界ですよ。
それでも、10月に劔に行こうと予約は取っているのですが、8月に室堂に視察に行った時に、もう一度調査して、ヤバそうならキャンセルします。いのちだいじ。

後日談

気になっていた肋骨は、レントゲンを撮ってもらって骨に異常はみられないと確認取ってます。しかし呼吸やひねりで痛みがあるので、2週間ぐらい、走ったり踊ったりしないでね、と言われました。今は休みます。

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