Chromesthesiaの話



最近このCognitive Disorder(知覚変異?)があまり日本語で話されていないことに気づきました。
なので日本語エントリ。
米国でくらしているうちに、私は英語でこの症状にあたることに気づきました。

Chromesthesiaとは

---
Many synaesthetes, however, are born with the variance known as chromesthesia. This results in specific sounds, pitches and timbres generating corresponding colours and textures in the field of vision (or, as some describe it, in the “mind’s eye”).
---

聴覚で聞いた音を色や質感として理解する脳の働きをする症状を、Chromesthesiaといいます。日本語での呼び名を私は知りません。

● Chromesthesiaはどう見えるの?

私は認知学専門家ではないので、他の方はわかりません。なので私の場合だけを話します。

1.日常生活

まったく問題ありません。だだ、比較的人ごみを「うるさい」と感じてイライラする閾値は低いので、耳栓は常に持ち歩いています。

2.音をちゃんと聞こうとする場合
Chromesthesiaは、主に集中して聞いているときに発生します。録音された音をヘッドホンで聞きながら通勤しているときは発生しません。
録音された音でも、静かな環境で集中して聞くと発生します。
しかし一番発生率が高いのは、生の音を聞く機会です。ここではコンサートの場合と、授業の場合を二つの例を上げます。

例1. コンサートなどの場合: 
色を感じ、その場の空気の質感?が変わります。色の錯誤認識が一番頻繁に発生し、会場のライティングとは関係ないため、音の影響でライティングと混ざった印象を受けます。
感じ方はレイヤを重ねた感じ。ずっと見えているわけではなく、一瞬見えて消えたり、しばらく続いたりします。
音をトリガにして自分の記憶が見えることもあります。これはちょっと、心理的にキツイ場合もあります。😥

支障が出た唯一の例では、スタンディングの洋楽コンサートで、トゲトゲした赤い空気を吸気できずぶっ倒れ、セキュリティの方にこぼう抜きで救助されたことがあります。あの時はマジホントすみません 🙇 > スタッフの方
体調の問題だったかな、と当初思っていましたが、上記より数か月前に、同じ会場でもっと混んだ国内アーティストをみていて、その時は大丈夫だったし、そもそも学生の若いころだったので、Chromesthesiaのせいだったかなと今では思います。

利点としては秀逸な音を聴覚の印象だけでなく、美しい視覚の印象として記憶に残る、というところです。万人にとって利点かどうかわかりませんが、私にとっては利点でした。

例2.授業などの人の声の場合:
こちらは色は見えません。ただし、話が面白いと思って聞いていると、話者の顔が巨大になったりしぼんだり、鼓動しているように見えます。
空気の質も重く丸くなります。球体の中に教室が入ってて、その人の声だけが鋭く聞こえる感じです。
利点としては、こういう状態で聞いた話は長く覚えています。なので、なるべく集中してこの状態に持っていきたいと意識します。残念ながら、最近のリモート会議のプレゼンでは発生しません。少人数のクラスであればあるほど発生しやすいです。

● Chromesthesiaになる原因
上にあげた記事では生まれながらの性質のように書かれていますね。Wikipedia のエントリによると、聴覚刺激により、視覚野へ刺激が発生しているのが記録されているとか。へー。
先天的、後天的、どちらかは私に判断つきません。こどものころからピアノをやっていたので、その影響かもしれません。
また、あまりこの話はしたくないのですが、一般的に言う良い家庭環境では育っていないので、子供のころから押し入れの中から階下の会話に耳を澄まして理解するという地獄耳の特技もありました。
なので、耳は良いほう、だと思います。年とともにどんどんこれからも落ちるんだと思いますが。

一方、私はかなり若いころから近眼で眼鏡なしでの生活はできません。
おそらく関係ありませんが、亡くなった父は色盲でした。私は女性ですので、色盲ではありません。ただ目が悪い分、耳に頼っている、のかもしれません。

● まとめ
Chromesthesiaについて書きました。若いころは音について話すと、えーw面白いこと言うねーといわれたり、変な人とという印象を与えてしまうことが多くて、ひしょげたりしていたのですが、米国に行って症状名を教えられて、少し安心しました。
なので、同じような症状のある方は、変人扱いされたら、Chromesthesiaっていうんだよ! と返してください。
あと、日本の認知学をやっている方がいらしたら、日本語訳の名前をつけてあげてください。よろしくお願いします。😉

Popular posts from this blog

北穂高(ソロキャン)

奥穂高 岳沢~重太郎新道コース ソロ

ヤビツ~塔の岳~大倉 グル登山